世界にある不思議なカラー
目次
- 1. ■驚きの材料
- 2. ■わたしを忘れないで…
- 3. ■骨を焼いてつくる黒色
- 4. ■18世紀フランス、貴族の間で流行色になった
こんにちは。
名刺良品ブログ、
誕生色は『アルミニウムグレイ』
色の表す特徴は【恐れを知らぬ明るい挑戦者】の担当Aです。
ハロウィンのお祭りも終わり、
今年残すビッグイベントは『クリスマス』だけです。
クリスマスといえば、赤と緑のクリスマスカラーを用いたモチーフやデザインが有名ですよね。
クリスマスはイエス・キリストの降誕を記念するお祭りです。
クリスマスカラーの赤には、キリストの血を表し『深い愛』の意味が込められています。
また緑は、一年中葉を枯らすことのないモミの木やヒイラギを表し、『永遠の命』を意味しています。
イベント(お祭り)を表すカラーには、その一つ一つにお祭りに関する意味が込められています。
ちなみにハロウィンカラーですと、
オレンジは、『収穫』『太陽の恵み』
紫は、『月明かり』『夜空』『月の光』
黒は、『暗闇』『これから訪れる冬の夜』『霊』という意味が込められています。
ハロウィンは秋の収穫をお祝いするお祭りですが、
死者の世界が開き、悪霊やモンスターが現世に来て作物や子どもに悪さをする日でもあります。
そのため、我々もお化けやモンスターに仮装し、仲間のふりをして災いを避けることになっています。
収穫を表すオレンジと霊を表す紫と黒。
それに関するモチーフで、イベントに由来するカラーが良く利いています。
メキシコでは11月1日、11月2日あたりに死者が帰ってくるという『死者の日』と呼ばれる、お盆のような行事を催しています。
カラフルなガイコツやマリーゴールドの花を飾り、「パン・デ・ムエルト」という甘いパンを食べてお祝いします。
この日は、死者と同じガイコツのメイクをするようです。
オレンジ、マゼンダ、イエロー、シアンを基調とした色とりどりのガイコツは『カラベラ』と呼ばれ、死者の日を表すカラーとなっています。
死者の日のカラーを想像させるカラベラのように、
世界には面白いイベントカラーがたくさん存在します。
イベントカラーだけでなく、
世界には面白い『カラー(色)』も存在しています。
今回の名刺良品ブログでは、カラーに着目して、
世界にある不思議なカラー(色)をご紹介します。
■驚きの材料
【マミーブラウン】※画像はイメージです
色合いは、暗い茶色です。
この絵の具に使われている材料は最も恐ろしいと言われています。
最も恐ろしいといわれたその材料、
それは…… Mummy (マミー)
ミイラです!!
古代エジプトのミイラやネコ科動物のミイラをすりつぶして、この絵の具を作っていました。
昔は、ミイラは薬の材料にも使われていたそうです。
16世紀〜17世紀の西洋人の画家達が透明度が高いと好んで使っていましたが、
絵の具の正体が広まると嫌われ、消えていきました。
現代では名前だけが残り、まったく別の原料から作られています。
■わたしを忘れないで…
【勿忘草色(わすれなぐさいろ)】※画像はイメージです
美しい明るい青色。
中世ドイツに伝わる、悲しい恋物語に登場する青い花に由来する色名です。
その昔、若い騎士とその恋人が岸辺を歩いていると、
向こう岸に咲く、小さな青い花を見つけます。
恋人のために向こう岸へと手を伸ばし、花を掴んだものの、誤って川に落ちてしまいます。
鎧の重さと川の流れが早くなったことから川に飲み込まれ、流されていきます。
騎士は自分の命はこれまでと思い定め、恋人に『私を忘れないで!』と叫び、掴んでいた青い花を投げたのです。
それ以来、人々はその小さな青い花を『勿忘草(ワスレナグサ)』と呼び、
その花の名前がそのまま色名になったと伝えられています。
■骨を焼いてつくる黒色
【アイボリーブラック】※画像はイメージです
温かみのある黒色。
像牙(ぞうげ)や動物の骨を焼き炭にしてつくった、
黒い顔料の色のことです。
黄みのうすい灰色の色を、ivory(アイボリー)と呼びますが、
アイボリーとは、象牙という意味です。
焼いて黒くすることから、この名前がつきました。
現在は、牛などの骨を使って作っていますが、
メーカーによっては本物の象牙が使われているものもあるそうです。
■18世紀フランス、貴族の間で流行色になった
【ピュース】※画像はイメージです
日本語にすると、『蚤(のみ)』です。
えっ!蚤が流行色に!?
そうなんです。
18世紀のフランスでは、白、ピンク、菫色、紫の流行が終わると、
血を吸った蚤の腹部の色が貴族社会で流行しました。
しかも、この色は14世紀欧州ですでに使われていた非常に古い色名のようです。
色味は、紫がかった赤褐色です。
マリー・アントワネットなど
ロココ時代を描く『ベルサイユのばら』にもピュース色のドレスシーンが登場しています。
日本では『ノミ色』と表現されるので、
ちょっと名前が嫌だな…と思うのですが、
落ち着いた色味で使いやすく、オススメです。
今回のブログでは世界にある不思議なカラーを4つピックアップしてご紹介しましたが、
いかがだったでしょうか。
名刺良品の記事では、名刺や印刷に関わる雑学やおすすめ用紙のご紹介など、
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参考文献
『世界のふしぎな色の名前』城一夫著