名刺の黄金比

こんにちは。
最近クレジットカードの更新に伴って、夫が新しいカードデザインを選んでくれました。
受け取ったカードのデザインは、マスコットキャラクターがニッコニコで微笑んでいるアップ顔のデザインでした。
落ち着いたノーマルデザインにしてほしかった、名刺良品ブログの担当Aです。
私のカードケースは、透明なのでキャラクターがいつも微笑んでくれています。
わたしも静かに微笑みを返している毎日です。
クレジットカードといえば、
サイズが、53.98mm×85.60mmで、
厚みは、0.76mmになっています。
クレジットカードのサイズは、カード会社に関わらず同じサイズで、
世界共通で統一されたサイズになっています。
『クレジットカードと同じ大きさよ』という比較の会話が、
海外でも共通のイメージでできるという、なんと便利なサイズなのでしょう。
ちなみに『クレジットカードと同じ大きさよ』を英語にすると、
『It's the same size as a credit card』です。
「same」の発音に気をつけることがポイントよ。
と、マルチリンガルなスタッフPが教えてくれました。
しかもこのサイズ、すごいところがもう一つあります!!
それは、人間が最も美しいと感じる比率の【1対1.618】に近いサイズでできているということです。
この比率は、『黄金比』と呼ばれています。
黄金比は、「魅力を引き出す」「安定感がある」「バランスがとれる」「デザインを美しくする」など
人間に美しいと感じさせる比率として、デザインや建築など世界のあらゆる場所で幅広く使われています。
デザイナーにとっては馴染み深い比率のようです。
クレジットカード以外にも、黄金比でできたものは身の回りにたくさんあるようで、
日本の名刺サイズ91mm✕55mmも黄金比を意識して作られているようです。
と、いうことで、、、
本日のブログテーマは、『名刺の黄金比』です。
美しい比率のストーリーを、最後まで楽しんでいただけましたら幸いです。
黄金比はなぜ美しいのか?
そもそも、なぜ黄金比は美しいと感じるのでしょうか。
美しい理由として主に取り上げられるキーワードは、
【自然】【フィボナッチ数列】【美の文化】です。
この3つのキーワードについて調べてみました。
先ず【自然】についてですが、
植物や動物など、自然界では至る場所で黄金比が確認できるそうです。
多くの動物の体の比率が黄金比であると言われていたり、
昆虫の羽や、植物の種や鱗片の配置などが黄金比の美しいパターンで成長していると言われています。
このことから一般的に良く目にする自然の比率として、人間にとって普遍的で心地のよいように感じられるのではないかと考えられています。
次に【フィボナッチ数列】についてです。
フィボナッチ数列は、自然界でよく見られる数列として有名です。
この数列は、「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233…」のように、
前2つの数字を足してできた数字が続いていく数列(法則)になっています。
上記で、『植物の種や鱗片の配置などが黄金比の美しいパターンで成長』と書きましたが、
これにはフィボナッチ数列が深く関わっており、この数列によって配置されていると言われています。
この数列を発見したのは、イタリアの数学者フィボナッチです。
ウサギの繁殖する様子を見て、この数列を発見したそうです。
木の枝分かれや巻き貝の形、植物の葉っぱの生え方など、自然界でよく見るものにこの数列が関わっており、
限られた空間で、効率よく生き残るために繁栄した結果、この数列になったのではないかと考えられています。
面白いことに、黄金比とフィボナッチ数列は一致すると言われており、
実際に計算の式を使って一致することを証明することもできるようです。
『自然でよく目にする数列』として、人間に安定した美しさを感じさせます。
数学的な要因として黄金比に深く関わっているようです。
最後に【美の文化】についてです。
黄金比は、古代ギリシアの数学者エウドクソスによって発見されたそうです。
黄金比は建物や美術品などに使われるようになり、
世界的有名な絵画『モナ・リザ』や『ピラミッド』『パルテノン神殿』などにも黄金比が取り入れられたと言われています。
芸術品や文化を象徴するような建物などに使われることで、
古代ギリシアから現代にかけて『黄金比は美しい』という美的基準を深めてきたのではないかと考えられています。
このように、自然的要因、数学的要因、文化的要因などが複合的に作用し、
黄金比は美しいと感じるのではないかと言われています。
名刺サイズの比率は?
日本の名刺は91mm×55mmのサイズが一般的です。
このサイズは19世紀ヨーロッパの名刺サイズ『57mm×82mm』に影響を受けたサイズのようです。
19世紀の当時、フランスの写真家が写真入りの名刺を考案しました。
持ち運びができ、尚且つ写真も入れれる名刺サイズということで、
この57mm×82mmサイズが考えられたと言います。
ヨーロッパで広まると、アメリカにも拡大していったようです。
日本に伝わった時代には、まだメートル法に移行しておらず、
中国(唐の時代)から伝わってきた尺貫法(しゃっかんほう)と呼ばれる方法を使っていました。
尺貫法は、『尺(しゃく)』『寸(すん)』『分(ぶ)』などの単位で長さを表します。
1尺の長さは、約30.3cm
手のひらを広げた親指から中指が約15センチだと考えられており、
諸説ありますが、その長さを2倍にした長さとして生み出された長さ(単位)だと伝えられています。
1寸は、約3.03cm
1尺の10分の1で、親指の幅の長さが目安になっているようです。
1分は、約3.03mm
1尺の100分の1で、穀物1粒の大きさだと言われています。
尺貫法は人間の体を使った方法でできており、『身体尺(しんたいじゃく)』とも呼ばれています。
影響をうけた57mm×82mmのサイズは、
日本では尺貫法で表されたようです。
82mmを尺貫法で表した時、一番近い数字が3寸(91mm)だったため、
長辺は、91mmに。
短辺は、3寸のほぼ黄金比(1対1.618)になるように55mmになったと言われています。
日本の名刺サイズが海外に比べて少し大きめなのは、長さの文化が関係していたとは驚きですね。
現在では91mm×55mmのサイズを表す呼び方もあるのですが、
面白いことに地域によって呼び方が異なっています。
関東地方(東京中心)では『4号』サイズと呼ばれ、
関西(大阪中心)では『9号』サイズと呼ばれています。
どちらも同じ91mm×55mmのサイズなのに…
東京と大阪の用紙メーカーで異なった名称で販売したことで、呼び方が異なってしまったのだとか。
『4号』か『9号』か
『標準語』か『関西弁』か
『もんじゃ』か『お好み焼き』か
そんなちょっとした面白い対決を見ているような気持ちになって、
なんだか楽しいエピソードに感じました。
『黄金長方形』
黄金比について上記で、「デザイナーにとっては馴染み深い比率のようです。」と書きましたが、
黄金比はデザインをまとめてくれるので、デザインをする時にものすごく役に立つ存在です。
有名な図で、『黄金長方形』があります。
このような図を見たことがある方も多いと思います。
黄金比である1対1.618を使用した長方形なのですが、ほぼ名刺に近い形状です。
名刺デザインも黄金長方形を意識してレイアウトすると、まとまったデザインとなり、
美しさが上がると言われています。
また、黄金比があると余白の取り方やデザインの配置を考えやすいのもメリットの一つだそうです。
必要な情報をわかりやすくデザインしたい時、画像や文字など入れたい要素が多いときなどに
レイアウトの参考になりそうですね。
本日のブログでは、黄金比について調べてみましたが、、、
いかがでしたか。
黄金比という言葉は知っていましたが、
なぜ美しいのか、どうしてその値なのかなど深く考えたことがなかったので、
調べる度に「そうだったのか」と思うことばかりで興味深い内容になりました。
新しいカテゴリーで、とても新鮮でした。
いまでは黄金比をデザインに活用できるように、
Webで値を自動計算してくれるものや図を表示してくれるアプリなどがあるそうです。
私も黄金比を使ってデザインしてみたいなと思ったのですが、
パソコン初心者なので、このようにお助けツールがあるのは有り難いです。
図を表示してくれるアプリが気になったので探してみたくなりましたし、
黄金長方形を使ってのデザイン方法もいろいろ知りたいなと感じました。
今後黄金比について、また気になる情報が見つかれば更新していきたいと思っていますので、
その時は、是非ともご一読頂ければ幸いです。
美しい黄金比でできた91mm×55mmの名刺作成でしたら、
名刺良品にお任せください!
他の特殊サイズも多数ご用意しております。
ご注文いただけますのを心よりお待ちしております。
《参考関連サイト・引用記事》
・一般的な名刺サイズとは? 大きさの由来やその他サイズの特徴をご紹介|Sky株式会社
・黄金比は本当に美しいのか?「美しい」と「かわいい」の微妙な関係|株式会社まほろば
・なぜ人は黄金比を美しいと感じるか?|東京 AI 研究所
・自然界と人体の神秘 ~フィボナッチ数列、黄金比から垣間見える~
・自然界に潜む数学~フィボナッチ数列~|読んで得する知識集
・フィボナッチ数列とは?黄金比と一致する証明や一般項の求め方をわかりやすく解説
・1mはどうやって決めたの?長さや単位の歴史を解説!
・名刺サイズ:55×91mm・・・4号(東京):9号(大阪)
・名刺の縦横の比率について - セントウェル印刷株式会社
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