名刺に使う用紙の選び方~用紙の厚さについて~
用紙についてのブログ第2回目の今回は『第一印象に影響する用紙の厚さ』についてです。
いつも使用している用紙ってどのくらいの厚みなの?、そもそも名刺ってどのくらいが一般的な厚さなの??
など疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は用紙の厚みに関する表記から、身の回りにある紙製品の厚み、厚みがもたらす印象についてご紹介します。
用紙の厚さについて
用紙の厚さは原紙(菊判や四六判など)1000枚の重さである『連量(kg)』で表されます。
用紙1枚の重さではなく、1000枚重ねた時の重さで表記されるのがポイントです。
連量は用紙の厚みを判断する基準になりますが、同じ銘柄の同じ用紙であっても、原紙サイズが違えば連量も変わります。
同じ用紙を印刷会社ごとに比較する際には、原紙名称(四六版・菊判など)と連量の両方を確認しましょう。
また同じ連量(kg)であっても用紙の種類が違えば、厚みが異なります。
塗工紙の場合、薬剤(塗料)とパルプを足した合計が用紙の重さになるため、非塗工紙と使用するパルプの量が異なります。
塗工紙の重さは『パルプ+薬剤(塗料)』、非塗工紙の重さは『パルプのみ』です。
さらに塗料(薬剤)を定着させるため用紙に圧力をかける工程があり、非塗工紙よりも用紙が薄く伸びた仕上がりになります。
身の回りにある用紙の厚さは?
そうは言っても『厚みを言われてもピンとこない』『連量があってもイメージがわかない』なんて場合が多いかと思います。
なので身の回りにあふれる紙製品に置き換えて、イメージを掴んでいただければと存じます。
※厚さの表記に関しては、おおよそになりますので厳密な厚さではありません。あらかじめご了承のほどお願いいたします。
薄い
厚さが近い用紙:『コート紙 73kg』『上質紙 55kg』
レシートは感熱紙という特殊な用紙が使用されています。
スーパー等の折込チラシは薄手のコート紙が多いです。
一般的なノート本文の厚みはコピー用紙と同じくらいですが
高級志向のノートや、特殊紙を使用しているノートなど
用紙によって厚さが異なります。
普通
厚さが近い用紙:『コート紙 90kg/110kg』『上質紙 70kg』
チラシや漫画雑誌は発色のよいコート紙が多く使用されます。
書籍の本文などもこのくらいの厚みが多いです。
紙幣は偽造防止のために特殊な用紙が使用されています。
週刊誌の表紙は約0.13mm、表面にグロス加工をしたものや
大型の雑誌の表紙はもう少し厚みがあります。
やや厚い
厚さが近い用紙:『コート紙 135kg』『上質紙 110kg』
会社案内やポスターはやや厚めの用紙が多いです。ハイブランドの紙袋はハガキやポストカードくらいの厚みの場合もあります。
厚い
厚さが近い用紙:『コート紙 180kg/220kg』
『上質紙 135kg/180kg/220kg』
一般的な名刺の厚みはハガキよりやや薄めのモノが多いです。
上質紙やコート紙の220kgで厚手の用紙になり、連量が更に大きくなるとかなり厚い用紙に分類されます。
名刺良品では厚め(0.20mm〜)の用紙を中心に取り扱っています。
用紙の厚さがもたらす印象とは
一般的にペラペラとした薄い用紙(コピー用紙など)は安っぽい、軽いといった印象になりがちです。
チラシやフライヤーであれば、薄く軽い用紙でも問題ないですが、折れやすいため名刺であればもう少し厚みが欲しいところ。
だいたい0.2mm前後の厚さ(官製はがき程度)があれば安っぽいといった印象は避けられます。
また用紙がしっかりしていて厚みがあるほど、安っぽい印象からは離れますが名刺ケースに入れる際にかさばってしまいます。
厚い用紙は安心感や高級感を与える一方で、持ち歩く際にはたくさん持っていきにくいというデメリットもあります。
もちろん用紙の厚みについては好みの問題もありますので、『極厚の用紙が好きだから』極厚の名刺を持つというのは
その人の個性として相手にも伝えることができるため、用紙選びの際に優先すべき事項だと思います。
名刺良品では厚さ『0.25mm~0.3mm』の用紙が好評です。
また厚み以外にも用紙にはキラキラしていたり、凹凸があったり、ざらざらしているなど特徴があります。
見た瞬間、触った瞬間に相手にインパクトを与えることができるという視点から用紙を選ぶことも可能です。
半透明の名刺をもらったら、独特のザラつきが癖になる手触りであったら、裂こうとしても破けない名刺であったなら......。
会話のきっかけにもなりますし、相手の印象に深く残る用紙であれば、厚みはあまり気にする必要がないかもしれません。
次回は『利用シーン、使用目的』に応じた用紙をピックアップして紹介させていただきます。 →次の記事へ